第20回
コンラート・ローレンツ×C.W.ニコル

ノーベル賞医学生理学賞を受賞した動物行動学者コンラート・ローレンツ。生き物の過去とありのままの姿を見つめた彼の情熱は、森の再生に取り組むC・Wニコルに受け継がれ、長野県では動物たちの暮らしが甦ってきている。

おすすめ情報

コンラート・ローレンツ

コンラート・ツァハリアス・ローレンツ(Konrad Zacharias Lorenz, 1903年11月7日 - 1989年2月27日)は、オーストリアの動物行動学者。コンラッド・ローレンツとも表記される。刷り込みの研究者で、近代動物行動学を確立した人物のひとりとして知られる。息子は物理学者のトマス・ローレンツ。父より先に死去した。

業績

ティンバーゲンとともにローレンツは固定的動作パターン(本能行動)を説明するために生得的解発機構の概念を発展させた。二人は大きな卵や偽のくちばしが固定的動作パターンをより強く引き出すことができること(超正常刺激)を発見した。ウィリアム・マクドゥーガルのアイディアに影響され、ローレンツは行動の動機の「心理流体学的」なモデルを考案したが、それは1960年代に影響力があった「種の維持」論の傾向があった。エソロジーへのもう一つの貢献は「刷り込み」に関する研究である。彼の著作は一般大衆と若い世代に影響を与えた。

ローレンツの最も大きな功績は、動物行動の観察という当時は軽視されていた古典的な手法を厳密に用い、科学の名に値するものに仕立てたことである。生理学・解剖学などからはわからない、動物の行動を直接研究する分野が生まれることになった。その中で特に有名なのはニシコクマルガラスやハイイロガンの観察研究である。自ら様々な動物を飼育し、解剖したり傷つけたりするような実験は好まなかった。刷り込み現象の発見は、自らのハイイロガンの雛に母親と間違われた体験に端を発したものである。また、そのガンに関する写真集なども出している。だがその説に対しては、後にあまりにも擬人化しすぎているとの批判が向けられた。

ローレンツは、動物の行動は種を維持するためにあると考えていたが、その後、社会生物学の発展などにより動物の行動は種のためではなく自分自身のためであると解釈されるようになっていった。動物行動学は彼が第一線から退く頃には大きく変貌していたが、ローレンツは個体のためという新しい視点の受け入れには消極的だった。変革の立役者の一人であるE.O.ウィルソンは著書の中でローレンツらを論理が粗雑だと批判しながらも、動物の行動が生物の他の形質と同じように進化や自然選択の文脈で扱えることを我々に納得させたと評価している。

C.W.ニコル

C. W. ニコル(Clive Williams Nicol、 1940年7月17日 - )は、イギリス・ウェールズ南部のニース(ウェールズの首都カーディフの西方)出身の作家、ナチュラリスト。

1995年に日本国籍を取得し、本人の言によれば「ウェールズ系日本人」で職業は作家。同時に「キラメッセ室戸鯨館」という捕鯨とクジラの博物館の館長も務める。

妻は作曲家・日本画家のニコル麻莉子(1980年に結婚)。

スペインのガリシアに別荘を持ち、日本での仕事が多忙になると自宅がある黒姫には助手に留守をまかせて、家族と一緒に滞在して仕事に専念することが多い。また、旅行することが多く、このことをエッセイにまとめる著本を多く発表している。

主要な著作

  • ティキシィ 松田銑、藁科れい訳 角川書店 1979 のち文庫
  • りんごの花さく湖 五木寛之訳 偕成社 1980
  • 冒険家の食卓 松田銑訳 角川書店 1981 のち文庫
  • バーナード・リーチの日時計 青春の世界武者修行 松田銑訳 角川選書 1982
  • ぼくのワイルド・ライフ 竹内和世訳 クロスロード 1983 のち集英社文庫
  • 北極探険十二回 竹内和世訳 潮出版社 1984 のち新潮文庫
  • C.W.ニコルの青春記 1−2 竹内和世訳 集英社 1984−85 のち文庫
  • 開高健とC.W.ニコルの野性の呼び声 集英社 1984 のち文庫
  • 風を見た少年(クロスロード、1984年) のち講談社文庫 ISBN 4-906125-08-5 
  • ザ・ウィスキーキャット 松田銑訳(講談社、1984年)のち文庫ISBN 4-06-201651-6
  • 野性との対話 海の幸・山の幸と共に 蔵野勇訳 講談社現代新書 1985
  • 小さな反逆者 鈴木晶訳(福音館書店、1985年)のち講談社文庫 ISBN 4-8340-0394-9
  • ユニコーンとレプラコーン 文研出版 1986 (文研子どもランド)
  • おっとっと!チョコチョコくん 藁科れい訳 文研出版 1986
  • C.W.ニコルの自然記 森と山からのメッセージ 竹内和世ほか訳(実日新書、1986年)のち講談社文庫 ISBN 4-408-30085-3
  • 私のニッポン武者修業 松田銑訳 角川選書 1986
  • 勇魚 村上博基訳(文藝春秋、1987年)のち文庫 ISBN 4-16-309540-3 / ISBN 4-16-309550-0
  • C.W.ニコルの海洋記 くじらと鯨捕りの詩 竹内和世、宮崎一老訳 実日新書 1987 のち講談社文庫
  • C.W.ニコルの旅行記 わが地球に-乾杯! 竹内和世、蔵野勇訳 実日新書 1987 のち講談社文庫
  • C.W.ニコルのいただきます 竹内和世訳 小学館 1987 のちライブラリー
  • でっかく遊べ C.W.ニコル・柘植久慶の冒険対談 原書房 1987
  • C.W.ニコルのわたしの自然日記 竹内和世訳 講談社 1988 「C.W.ニコルの自然生活」文庫
  • C.W.ニコルの野性記 生きることそれは冒険 竹内和世訳 実日新書 1988
  • 森からの警告 畑正憲vs.C.W.ニコル対談集 CBS・ソニー出版 1989
  • Tree 竹内和世訳 徳間書店 1989 のちアニメージュ文庫
  • 白河馬物語 村上博基訳 文藝春秋 1989 のち文庫
  • C.W.ニコルの黒姫日記 竹内和世訳 講談社 1989 のち文庫
  • C.W.ニコルのおいしい博物誌 1−2 対談集 清水弘文堂 1989−90
  • C.W.ニコルの森と海からの手紙 竹内和世訳 講談社 1990 のち文庫
  • C.W.ニコルと21人の男たち 竹内和世訳 潮出版社 1990 のち講談社文庫
  • Forest 竹内和世訳 徳間書店 1991 のちアニメージュ文庫
  • エコ・テロリスト 竹内和世訳 清水弘文堂 1991
  • 北極カラスの物語 森洋子訳 講談社 1991 のち文庫
  • 魔女の森 今井宏明訳 講談社 1992 のち文庫
  • 海の狩人 日本の伝統捕鯨 樋口英夫対談 平河出版社 1992
  • C.W.ニコルの黒姫通信 森洋子訳 講談社 1992 のち文庫
  • Whisky C.W.ニコルのスコットランド紀行 森洋子訳 徳間書店 1993
  • Letters 赤鬼からの便り 森洋子訳 徳間書店 1993
  • 陸軍少佐夫人 鈴木晶訳 集英社 1993
  • Mogus わが友モーガス 竹内和世訳 小学館 1993
  • 白い雄鹿 竹内和世訳 講談社文庫 1994
  • C.W.ニコルの森の時間 森洋子訳 読売新聞社 1994 のち中公文庫
  • 帰ってきたtanuki 森洋子訳 実業之日本社 1995
  • C.W.ニコルのおいしい交友録 竹内和世訳 清水弘文堂書房 1998 「C.W.ニコルのアウトドアクッキング」中公文庫
  • 盟約 村上博基訳(文藝春秋、1999年)のち文庫 ISBN 4-16-363510-6 / ISBN 4-16-363520-3
  • C.W.ニコルの「人生は犬で決まる」 小学館文庫 1999
  • 日本まさに荒れなんとす 人を幸福にする「森」と「都市」の思想 黒川紀章共著 致知出版社 2001
  • いっときの闇 太田大八絵 森洋子訳 佼成出版社 2002
  • 裸のダルシン(小学館、2002年)のち文庫 ISBN 4-09-290331-6
  • 遭敵海域 村上博基訳(文藝春秋、2002年)のち文庫 ISBN 4-16-321250-7
  • C.W.ニコルのボクが日本人になった理由 今の日本にはじめてやってきたらボクは日本人になっただろうか? 対談 ビオシティ 2002
  • クリスマスベア 堤江実訳 アートデイズ 2003
  • しっぽ(アートデイズ、2004年)ISBN 4-86119-025-8
  • 森にいこうよ!(地球絵本)(小学館、2004年)ISBN 4-09-727661-1
  • 魂のレッスン ぼくとモーガン先生の日々 森洋子訳 日本放送出版協会 2004
  • 誇り高き日本人でいたい 松田銑,鈴木扶佐子,千葉隆章訳(アートデイズ、2004年)ISBN 4-86119-030-4
  • 特務艦隊 村上博基訳(文藝春秋、2005年)のち文庫 ISBN 4-16-324000-4(勇魚/盟約/遭敵海域/特務艦隊は連作)
  • ことばと自然 子どもの未来を拓く 鈴木孝夫共著 アートデイズ 2006
  • 鯨捕りよ、語れ! 森洋子、栗原紀子訳(アートデイズ、2007年)ISBN 978-4-86119-089-6
  • マザーツリー 母なる樹の物語(静山社、2007年)ISBN 4-915512-62-2

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